天の川と言えば、その星々の明るさとても驚いたことがある。
まず思い浮かぶのは、アメリカでのこと。
夜行バスに乗っていたのであるが、バスが故障してしまって、
ちょうど砂漠の真ん中のような所で、バスを降ろされてしまったのである。
ただ一直線の道路が続くだけで、明かりなど何もなく、まわりは漆黒の闇である。
そこには、蛍が飛び交い、空には落ちてくるかのような天の川。
メキシコ系乗客の話すスペイン語の喧噪が、
岩にしみいる蝉の声のごとくに静寂を深めていた。
おそらく荒波の打ち寄せる音や、荒海に吹きすさぶ風の音も、
魂を静寂へと導いたのかもしれない。
あの天の川の明るさは、銀河鉄道の軌道を思わせるのである。