ジャスコの古本市で本を処分しようと思い付いたのでしたが、結果は大失敗でし た。段ボール一箱半を処分したものの、段ボール一箱を新たに買い込む結果とな り、あまり効果は無かったのでした。
ジャスコの古本市はかなりの人を集めました。土曜日の開店と同時に少なくと も50人位の人々が店内の催事場に設けられた会場に殺到しました。私は古本市 の会場からは遠い入口から入ったのですが、一番近い入口には行列ができていた と想像できます。
最近の書店や古書店では、マンガ本や1回限りの読み捨て本の類いの並んでい る場所に人が集まるのですが、ジャスコ古本市の朝の風景はそれとは全く逆でし た。掘り出し物の古書を目当てに開店前から行列を作っていたであろう人たちは、 ハードカバーの本の並んでいる平台の回りに黒山の人だかりを作ったのでした。 (ジャスコ古本市の本の分類は、ハードカバー、新書、文庫、マンガの4種類。)
普通の古書店での買い物…本を開いてみて買う…というような雰囲気ではなく、 スーパーマーケットの買い物カゴを手に、人を掻き分けながら平台に近づき、表 紙だけ見て次々とカゴに入れていくのです。おそらくそこに殺到した人々はある 程度常識を持ち合せた教養人たちなのでしょうから、危険は感じなかったのです が、そうでなければ、つかみ合いや殴り合いが始まってもおかしくない程殺気立 っていました。
私もその中に突入し、汗だくになってめぼしい物を物色しました。周囲の雰囲 気に完全に呑まれてしまって、気が付くとカゴがいっぱいになっていました。買 い物カゴいっぱいの本は重量があり、会計をして会場を出るまでの45分間はか なりの重労働でした。周囲の人々を見ると、やはりカゴいっぱいに本を確保して いる人、中には2カゴ持っている人がいました。
途中で何回か本の補充があるだろう、と考えていたので、午後と閉店直前に再 びジャスコへいくことにし、午前は一旦帰りました。午後は3時に行ってみまし た。朝とは違い、人が殺到しているという状況ではありませんでしたが、かなり の盛況でした。補充された本があり、再び10冊程求めました。
自分の出した本はやはり気になるものです。朝の時点で7冊ほど見かけました。 しかしまだ自分の出した主要なものは並んでいませんでした。午後3時でもまだ でした。閉店前に行った時に、私の出した本のほとんどが並んでいました。
そこで私は一つの大きな愚行をしてしまいました。自分の出した本(化学)を手 放すのがどうしても惜しくなって、再びそれを買い求めたのでした。2冊で純粋 に160円の差損が出ました。
手に入れた本の中にはこれと言って特別に素晴らしいものはありませんが、何 しろどれも1冊100円です。いわゆる雑本ではありません。価格から みると全てがお買い得ということになりますが、3冊だけ挙げてみると、パスカ ル『パンセ』の由木康訳(現在は品切となっている松浪信三郎の名訳の方が古書と しては高いと思うが、既に所有、そして松浪訳も並んでいた) ホメーロス『イー リアス』呉茂一訳/河出書房新社 マッキントン『創世記講義』伝道出版社…な どは特にお買い得であったと思います。
自分自身の買い物はともかく、松本にもたくさんいる"愛書家"の皆さんの熱気 に驚きと感激を覚えた古本市でした。
HIDEKI SUGIYAMA
***** Also sprach Zarathustra ************* War das - das Leben? ,Wohlan ! Noch einmal ! Was that - life? ,very well ! Once more ! ********************* Nietzche **************