荷風の世界
 

東京市中の散歩の記事を集めて日和下駄と題す。


 

『日和下駄』は、荷風の東京市内散策の記録でありながら、 人生観や社会観が随所に垣間見られる逸品であるように思われます。 江戸情緒あふれる渋い文体からは、晩年に書かれたものかと思いきや、 この序が書かれたのは「乙卯の年の晩秋」、1915年(大正4年)のことで、 荷風はまだまだ30歳代中盤、少々信じられない気がします。  

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