格安旅行術


Q:旅行保険には入っていた方がよいでしょうか?


私が見る限りでは、すべての旅行ガイドブックにおいて、 旅行保険に入って行くことは必須であると書かれているようですが、 私はかなり眉唾ものだと思っています。 と言いますのも、ガイドブックの中には、保険会社の宣伝を載せているところもありますし、 その親会社が保険会社と提携しているところもあり、 どこか、うさんくさいつながりを感じてしまいます。

パチンコは儲かるのか?、宝くじは買った方が得をするのか? という問いを聞けば、当然期待値の話が思い浮かびます。 パチンコの場合、勝つ人もいれば負ける人もいますし、 宝くじも、当たる人もいれば、はずれる人もいます。 しかし、トータルすれば、どうなのかといえば、 パチンコは儲かるものでもなければ、宝くじを買っても得するものではありません。 パチンコ屋は儲けたお金でベンツを買いますし、 宝くじで儲けた銀行(第一勧業銀行)は、総会屋に多額の献金を施しています。 保険会社とて同様で、巨大な本社ビルを建てたり、有名絵画を買いあさったりすることをみれば、 彼らがいかに儲けているかがよくわかります。 「ニッセイのおばちゃんの甘い言葉に騙されたら、あきません!」と叫ぶ右翼の街宣車を見かけましたが、 勧誘時の甘言と、保険金の支払い時の態度があまりにも異なることが多いのです。 交通事故関係で、こちらは単なる被害者なのに、 加害者の側に立って居丈高に交渉して、少しでも支払高を減らそうとする保険会社の姿勢は有名です。 私自身は、旅行保険で騙されたことはありませんが、 現地で盗難にあって困っている日本人を助けたことがあり、 その時の保険会社(ニッセイではない某社)の態度は非常に印象深いものでした。 電話をすると、あちこちにたらい回しにされたあげく、 被害者の落ち度を責め立てて、約款の免責事項を振りかざし、 保険金の請求そのものを諦めさそうというかのようでした。 その人は、盗難にあったことよりも、この保険会社の態度に、 一番のショックを受けていたように思い出されます。

とはいえ、旅行保険と一口でいっても、事故にあった場合の補償に関するもの、 携行品に対するもの、病気や怪我での医療費に関するものと様々です。 なかでも、個人旅行者がもっとも心配するのは、この医療費に関する保険ですが、 これに関しては、この保険で救われたという人がいるのも事実です。 しかし、保険会社の指定する医師は、どこにもいるとは限りませんし、 それ以外の場合は、とりあえず医療費は自分で立て替えなければならず、 帰国後に請求して返還してもらえるという形式になるようです。 アメリカのように、医療費が高額になる場合を除いては、 自分で立て替えられるのであれば、あとから保険会社にお金を貰ったとしても、 あまり意味があるようには思えません。 病気になるかならないかの可能性でいえば、 おそらく普通は病気にならない可能性の方が高いのであり、 それゆえ、保険会社の商売が成り立っているのです。

しかし、にもかかわらず、 一般のガイドブックが説くように、保険に入るメリットは完全に否定できませんし、 保険に入らないリスクがあるのも事実です。 特に、アメリカの場合にように、医療費が高くつくといわれる国へ行く場合だと、 保険に入っていないと取り返しのつかない莫大な損失を生む可能性は十分に考えられます。 また、欧州やアジアなどでも、莫大な医療費を請求される可能性はゼロではありませんが、 何よりも病気や事故に注意することが一番ですし、 個人で支払える範囲を超えた治療は、本来施される必要がないものとも言えます。


[格安旅行術 目次]


俺たちの商売は、診療ってものはひどいもんだ。彼だってやっぱり夕方にはくたくただ。 たいていの患者がやたらと質問するんで、いい加減うんざりだ。 いくらこっちが急いだって何にもなりゃしない。処方箋について細々と飽きるほど繰り返し説明してやらなきゃならない。 連中はこっちがへとへとになるまでしゃべらせて喜んでやがるんだ…… こっちの結構な忠告なんかどうせ実行しやしないんだ。まるっきりさ。 そのくせ、あっさり片づけられてしまうのは嫌なんだ。何とかちょっとでも安心しようとして食い下がる。 やれ吸玉がどうだろう、レントゲンは、採血は……身体中いじくりまわされなきゃ承知しない。 何から何まで測ってやらなきゃ……、血圧だの、へちまだの……。(セリーヌ)
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