格安旅行術


Q:トラベラーズチェック(T/C)は便利でしょうか?

Q:両替に有利な通貨は何でしょうか?


多くの旅行ガイドブックでは、トラベラーズチェック(T/C)は、 現金よりも安全であり、レートもよいと推奨していますが、 私は必ずしもそうだとは思いません。 確かに、盗難にあった時などは、所定の手続きをすれば、再発行してもらえることなど、 現金よりも安全だと言われるゆえんですが、残念ながら、その場ですぐに再発行してくれる訳でもなく、 また、強盗の場合だと、生命への危険という点に関しては、T/Cであろうと、現金であろうと全く同じであるという点も忘れてはならないと思います。 「日本人は、多量の現金を持ち歩くから狙われるので、皆さん、T/Cを持ちましょう!」 というキャンペーンのようなものもありますが、 盗難にあったT/Cもすぐに裏ルートに流れて、換金されることもありますので、 ある種の窃盗団にとっては、現金もT/Cもたいして差がないとも言えます。 とはいうものの、大金ともなれば、やはりT/Cの方は再発行してもらえるという点において、 安全と言えば安全であることは確かです。

しかし、なぜT/Cが安全かと言えば、 T/Cを換金する時には、必ず身分証明書を呈示して、その場でサインをする必要があるからです。 その際、ほとんどの場合、パスポートの提示を求められ、氏名やパスポート番号を控えられてしまいます。 両替のたびごとに、いちいちパスポートを取り出して、それを人手に渡してチェックされ、 T/Cにも一枚一枚サインまでさせられるのは、かなり面倒でもあり、時間のロスでもあり、 何よりもパスポートを呈示することの安全性に問題があります。 パスポートには、氏名や生年月日、本籍なども書いてありますので、 そのような個人情報が悪用されることも考えられますし、 それに個人情報の漏洩を云々するよりも、 何よりも貴重品袋などからパスポートを取り出して、 いちいち人に見せること自体が危険な行為です。 そういった面倒な手続きがT/Cの安全性を高めているのでしょうが、 大金ならともかく、一万円程度の両替で、その都度その都度、 パスポートを取り出すこと自体が非常に危険な行為であり、割に合わないことです。 そういったことから、T/Cの利用は、以上のようなリスクとメリットを十分に考えあわせて、 効果的な利用法を考える必要があります。

では、次に、T/Cの方が、レートがよいので得だという点について考えてみますと、 確かに、発行時に1%の手数料を取られますが、 理論上は為替レート上その手数料以上の恩恵を受けるようになっています。 しかし、問題はここからなのですが、国によっては、たとえ、銀行であったとしても、 現地で両替する時に、再び手数料を徴収されることがあることです。 また、その手数料は、自分が提携しているT/Cの発行会社以外だと高くなることがありますし、 手数料が不要の場合も、レート面で不利な扱いを受けることもあるので、注意が必要です。

【アメリカ】
例えば、日本の銀行で、米ドルのT/Cを購入してアメリカに行く場合を考えると、 日本の銀行でT/Cを発行して貰うときに、1%の手数料を取られますが、 その時の円→ドルへのレートは、現金の米ドルを購入するよりも有利に設定されいます。 そして、アメリカでは、T/Cは、スーパーなどでも受け付けてくれる所もありますので、 T/Cを現金に両替する必要があまりありません。 ただし、T/Cで買い物をする時には、いちいちサインをしなければなりませんし、 パスポートの提示も求められますので、非常に面倒です。 また、T/C不可の店もありますし、少額の買い物をする時は、現金が必要になります。 T/Cで支払って貰ったお釣りを利用するか、 それが足りなくなれば、銀行に行って、T/Cを現金化する必要が出てきます。 アメリカでは、ここで手数料を取られたことがないので、 T/Cは少し面倒だが、安全だし、レートも有利だったと言えます。 しかし、以下の例のように、ここで再び、手数料を取られることが多いので、 必ずしもT/Cが有利でないこともあるのです。

【西欧】
英国にポンドのT/Cを購入して行くと、アメリカほどではありませんが、 市内の観光客がよく出入りしているような店では(本屋などでも)、 かなりT/Cを使用することが出来ます。 しかし、一般のスーパーや商店では、チェックカードをともなったポンド建ての小切手でないと受け付けませんので、 T/Cは使えず、やはり現金が必要になってきます。

では、ポンドの現金を有利に入手するにはどうしたらよいのでしょうか? 日本で、ポンドを購入する場合、やはり、T/Cと現金とを比べれば、T/Cの方がレートがよいようです。 また、英国に日本円を持ち込んで両替する場合は、やはり、T/Cの方がレートがよいように見えるのですが、 実は、イギリスは、金融機関によって、かなりレートや手数料に開きがあり、 どっちがどっちとは言いにくい状況です。

銀行と街の両替商とを比べた場合、一般には銀行の方が、レートや手数料の面において、 有利だと言われますが、しかし、銀行だから、安心だと思うのは、大きな間違いで、 T/Cの発行会社の種類によって、手数料が違ったりするなど、なかなか油断できません。

もっともよく見かけるトーマスクック(大手旅行会社)は、英国内に限らず、広くヨーロッパ中に支店を持ち、 主な駅な港など、両替が必要となるような要所要所を押さえていますが、 トーマスクックでは、自社発行以外のT/Cを両替する時は、 ポンド建てのT/Cであっても、最低2ポンド(もしくは2%)の手数料を取ります。 これはかなり大きな金額です。 また、外貨(円などの通貨)からポンドに両替しようとする場合は、かなりのレート上の利ざやを稼ぎますので、 注意が必要です。もっとも、日本においてトーマスクックのT/Cを提携銀行から購入するときは、 他社のT/Cと同じレートと手数料(1%)ですので、それぞれの国の通貨のT/Cを購入しておけば、 かなり有利に換金できることになります。

また、アメリカンエキスプレスは、自社発行以外のT/Cも手数料なく両替してくれますが、 外貨からの両替レートはトーマスクックと同様、必ずしもよいとは思えません。 アメリカンエキスプレスを利用する場合も、それぞれの国の通貨のT/Cを購入しておくと有利だと思います。 では、一般の銀行はどうかといえば、為替レートの中に手数料を含めているのみの所もあれば、 両替一回当たり固定の手数料をとる所、T/C一枚あたりの手数料をとる所と様々です。 こういった所では、大金を両替する時は有利でも、一万円、二万円といったお金を両替すると、 街の両替屋よりも、レートが悪くなってしまうことがあるので、注意が必要です。 また、街の両替屋は、有利なレートを表示して、 NO COMMISION と大きく看板を出していても、小さくexceptとして、例外事項を列挙して手数料をとることもあるので、 いったいいくらになるのか、十分に確認すると、 特にインド系の店などでは、交渉によっては特別なレートを提示してくることもあります。

【インド・ネパール・タイ】
欧米と違って、あらかじめ日本から現地通貨を購入することが出来ませんので、 日本円か米ドルの現金かT/Cを持って行くことになります。 やはり手数料を考えれば、一度ドルに換金する分、目減りしてしまいますので、 円のまま持って行く方が便利な場合が多いと思います。 では、T/Cか、現金かで考えますと、安全面ではT/Cでも、 レート上も、現地での手数料を考えると明らかに現金の方が有利な場合があります。 特に、闇両替の場合は、現金の方が断然有利ですし、 T/Cを闇に流すと、その後どのように利用されるのか、少し不安な面もあります。

また、闇に限りませんが、田舎へ行くと、いまだにドルの現金が喜ばれることもありますので、 ある程度のドルも持って行く方がよいかもしれません。 ガイドブックでは、少額の紙幣が便利だと推奨しているものもありますが、 現金にしろ、T/Cにしろ、小額ものだとレートが悪い場合があります。 これは何も闇両替に限ったことではなく、 銀行などでも、小額紙幣と高額紙幣のレートが、別々にきちんと表示されている所もあります。 それゆえ、何十枚も10ドル札を持って行くと損をすることになりますが、 だからといって、一万円、100ドルといえばかなりの価値を持ちますので、 千円札か10ドル札も何枚かは必携です。

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